6月 8日 プラントベースとは?プラントベースなライフスタイルとヘンプについて
以前「Vegan」は、倫理・思想をベースとした価値観であることをご紹介しました。Veganは非常に強い求心力があり、世界中に広がってきています。
一方、カジュアルな新しい言葉「プラントベース(Plant Based)」も、Veganほどではないですが、徐々に浸透しつつあるようです。この「プラントベース」は、厳密な定義があるわけではないですが、健康のために植物性の食品、植物由来の成分を選ぶ、というカジュアルなイメージで使われている言葉です。
「プラントベース」は「食」以外の分野にも広がる
Veganの記事でもご紹介しましたが、代替レザーは「Veganレザー」と呼ばれることが多いですが、最近では、「Plant-Based Leather(ブラントベースレザー)」や「Plant Leather(プラントレザー)」と銘打った商品も増えてきています。
「Plant-Based」で調べてみると、アパレル関係だけでなく、植物由来の原料しか使っていない洗剤、ボディウォッシュなどの日用品なども増えているようです。
さらには、産業用素材もプラントベース素材の開発が進んでいます。建材、バイオプラスチックを始め、衣食住に新しい植物性素材を開発していこうという動きは、今後さらに世界中で活発になってくるものと考えられます。
ヘンプが多様なプラントベース素材の中心になる可能性
ヘンプは、環境への負荷がすくない作物でもあり、今後のプラントベースなライフスタイルや、持続可能な世界を実現するにあたって、大いなる可能性がある素材として注目されています。実際、多種多様な分野で、ヘンプ由来の製品開発が進んでいます。
◯ヘンプ食品
弊社製品の「ヘンプシード」「ヘンププロテイン」のように「食」の分野ではある程度認知と市場が広まってきています。オメガ3・タンパク質・ミネラルが豊富なのが特徴です。今後は、ソイプロテインの代替プロテイン素材として、更に注目が集まるものと感じています。
◯ヘンプCBDサプリメント・医薬品
へンプに含まれるカンナビノイドと呼ばれる成分の中の「CBD(カンナビジオール)」は、ヘンプに豊富に含まれる化合物です。健康維持に役立つサプリメント・化粧品・医薬品などとして利用されています。今後はCBD以外のカンナビノイド製品も増えてくることが予想されます。
◯ヘンプ衣料品
繊維素材としては、最も歴史の古い「麻繊維」の一つです。日本ではコットンよりも歴史の長い天然繊維です。
ヘンプ繊維は再興の兆しが見えており、パタゴニアやリーバイスなどのグローバルブランドでも、ヘンプを利用した製品ラインを保有していたり、今後ヘンプ繊維を更に製品に組み込んでいくことを公言しています。
◯ヘンププラスティック
ヘンプ繊維を混ぜたプラスティックで、既にヨーロッパの自動車メーカーなどで採用実績があります。国内では、堀正工業株式会社さんが日本で代理店販売を行っています。 https://horimasabp.com/
◯ヘンプ建材
ヘンプの木質部分である「オガラ」と石灰などを混ぜた「ヘンプクリート」。断熱材や壁材として利用が始まっています。
オガラをプレスした「ヘンプパーティクルボード」、ヘンプ繊維で作った断熱材「テルモハンフ」は10年以上前からヨーロッパを中心に販売されています。近年では、オガラをプレスした「ヘンプウッド」など、新しい素材開発も進んでいます。
◯ヘンプ敷料
ペット・馬・家畜の寝床である敷料にも、ヘンプのオガラを粉砕したヘンプチップが利用されています。匂いや粉塵が出にくく、高品質な敷料として販売されています。
まだまだ、駆け出しの製品も多く、実績の少ない実験的な製品もあるのですが、衣食住すべてをカバーすることのできるヘンプは、「プラントベース」な社会の救世主になりうるかもと考えています。
未来に明るい光をあてる「ヘンプ」。皆様にも今後のヘンプの活躍に期待していただけたらと思います!